今回は、「樅(もみ)の木」を紹介します↓
この曲は1914年、シベリウスが49歳の時に作曲され、組曲「5つの小品」の中の終曲として収められています。
シべリウスの出身地フィンランドでは、樅の木は「永遠の命」の象徴とされ、思い入れのある木だそうです。
大曲ではないのですが、いきなりStretto(音楽用語で「緊迫した」という意味)で始まり、大地にしっかりと根ざしたような低音、少し寂し気なメロディなど、フィンランドの「寒い冬」と室内の「あたたかな灯」を思い起こしてくれるような深みのある曲で、大人ならではの味わえる曲です。